今日の原稿

書いた仕事などについて

読書『シークレット・サービス 大統領警護の舞台裏』

資料として読んだが、半分以上が歴代大統領のゴシップ集。たくさんの悪口(笑)が書かれているが、警護官の好みもあるだろうし、一応眉に唾つけて読んだ。
 
ケネディは自由世界のカリスマ的指導者だったが、私生活では人を欺き、無鉄砲で、幾人もの女をホワイトハウスに連れ込んだ。愛人をエアフォースワンのCA、報道官、秘書などにあてがい、彼女らは大統領への奉仕だけを仕事にしていた。
 
◎ジョンソンは粗野で飲んだくれ、情欲の塊。執務室で秘書や友人の妻と浮気し、夫人が接近したらすぐに知らせるブザーを設置させた。エアフォースワンではいつもパンツと靴下だけだった。ある警護官「あいつは大統領でなければ精神病院に入れられていただろう」。
 
ニクソンは会話を極端に嫌う異様な人物。妻と一切触れ合わず、妻はアル中で記憶障害を起こしていた。理髪店では必ず、店主に「他の客は、自分のことをどう話すか」尋ねた。あるとき誰かがニクソンに見せようとテレビをつけたら、すぐに消して店主にいつもの質問をくり返した。ただしユーモアを解する人ではあった。
 
◎フォードはしみったれ。ホテルで警護官に新聞代をねだり、他の大統領がベルボーイに25〜50ドルのチップを渡すところ、彼は1ドルだった。マスコミは彼をのろまで不器用としたが、実際は運動神経抜群だった。他の多くの大統領と異なり、浮気は一切なかった。
 
◎カーターは人を信用しなかった。微笑むのはカメラの前だけで、警護官が挨拶したり目を合わせることを拒否した。空の旅行カバンを用意し、袖をまくって運ぶさまをアピールするのを好んだ。ホワイトハウスは禁酒と公言したが、実際は夫婦そろって毎日酒を飲んだ。毎朝6時に規則正しく執務室で仕事を始める様をアピールしたが、実際は執務室で寝ていた。食べる時間のない警護官に配膳会社が残り物を提供したと知るや、金額を計算して警護官に払えと主張した。
 
レーガンは誰にも同じく親しく接し、メイドや執事も大切に扱った。苦労話を書き送ってきた人に、しばしば4000〜5000ドルの個人小切手に署名して送った。腎臓手術で搬送の必要な子どものため、空軍ジェットを用意したこともあった。

シークレット・サービス

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